モンハンブログ 週末の笛吹き

主にMH3GとMH4、MH4Gそしてモンスターハンタークロスのプレイ日記を書いていきたいと思います。現在は「ロキ」という名前でオンラインに出没中。モンハン以外の事を書くブログ「ロキの試験的駄文」も始めました。

モンハン小説未来編 第7話 「ウルズとフレイア、ハチミツ採取に行く」 その4 

本当は、その4で終わらせる予定だった未来編第7話。
しかし、狩猟シーンの描写が思っていたよりもずっと長くなり、結局延長することにしました。

女神の泉の守護者にして、特異個体のアオアシラとの戦闘。

アカアシラはもちろん紅兜なのですが。
二つ名モンスターの存在を知らない二人なので、ここではアカアシラと呼んでいます。

蛇足ですが。
脳内設定として。

メガミノフトモモの林を作ったのは、実はこの紅兜。
自生していたメガミノフトモモの蜜は美味しいということを学習し、意識的に他の樹々をなぎ倒し、メガミノフトモモ林になるように環境を整えていきました。

そして、栄養価の高いメガミノフトモモのハチミツを食べ続けた結果。
他のアオアシラに比べて、肉体的にも大きく成長した。

というような感じで考えています。

そんな彼(女?)の縄張りにズケズケと立ち入って、ハチミツを蜂の巣ごと奪い、挙句の果てに紅兜を昏倒させて強奪していったハンターたち。

控えめに言って強盗です。

そんな感じで、激おこぷんぷん丸の紅兜。

当然。

そう。

追っかけてくるのです。

物欲大社2016-12-31



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11.憤怒

 閃光玉でアカアシラの目をくらませ、私たちは逃げ出した。

 これでこのクエストは終わり。
 あとは下山するだけ。

 そんな甘い考えを持ったのが間違いだったんだ。
 私は、緩い下りになっている山道を駆け下りながらそう思った。

 人の手の入っていないフニット山には、道など存在しない。
 足に絡みつくような下生えの草と、背丈よりも高い藪。自然のままに乱立する樹々。行く手を阻む植物をハンターナイフで刈払いながら、時に躓き、時に転がり落ちるように、私は走った。

 汗が滴り落ちる。
 息が上がる。
 
 だが、止まることは出来ない。今は姿が見えなくなったが、いつ何時、ヤツの奇襲を受けるかわかったものではないのだ。
 
 そろそろ合流地点だ。
 走りながら視線を上げる。
 鬱蒼とした樹々に阻まれ視界は開けていないが、それでもランドマークとした特徴的な背の高い樹は見て取れる。
 初日に野営をしたキャンプ地。
 そこで、フレイアが待っているはずだ。

 限界か。
 私は息を切らせながら身体を回転させて立ち止まると、後方を確認しながら立ち木に背をつけ、休息を始めた。
 荒い呼吸をしながら、震える手でポーチを探る。
 
 打ち上げ筒と音爆弾を取り出して、周りを伺う。
 深呼吸をして、身体中に酸素を取り込む。

 来るなよ……。再び動けるようになるまで、待ってくれ。

 暫くの間、あたりの気配を伺いながら、呼吸を整えることを最優先した。

 しばらくたって。
 なんとかスタミナを回復した私は打ち上げ筒に音爆弾を入れ、着火用の紐を思い切り引いた。
 火薬の力によって発射された音爆弾が、上空で炸裂し、大きな音を響かせる。

 これによって、私の現在位置と、そして無事であるという事をフレイアに知らせたのだ。逃走中、定期的に打ち上げている。
 もちろん。
 ヤツを引きつけるという意味もある。

 私はまた走り出した。
 
 背後に、強烈な殺気を感じた。

 ……
 …………

 しばらくの間、逃避行を続けると、藪を抜けて視界がひらけた。
 川のせせらぎが聞こえ、今までは樹に遮られていた秋晴れの陽光が照りつけ、私の肌を暑く刺激した。

 合流地点の河原。
 待ち構えていたフレイアが、こちらを見て一瞬だけホッとしたような表情を見せた。
 だが、即座に気を引き締め、早口で状況を説明し合う。

「来たよ! 二人は!?」
「大丈夫! どこまで行ったかはわからないけど、先行して下山したわ! ここで正午までヤツを釘付けにしたら、私達も逃げる。アイテムはどれだけ残ってる?」
「閃光玉が一つだけ。音爆弾もあるけど、通常種と違って効果がないのは確かめた。罠は?」
 フレイアは罠を仕掛けた地点を指差しながら答える。
「そこにシビレ罠と、そっちに落とし穴。片方は、できれば逃げ出す時に使いたいわね」
「うん。閃光玉も既に何回か使ったから、学習された可能性が高い。あまり当てにしないでくれ。それからメガミノフトモモの林から出たヤツの攻撃力は段違いだ。激怒している。注意して」
「厄介ね、ホント。なんなのよアイツは!?」
「わからないけど……。……来たよ、フレイア……」

 私は、この数日間、さんざん感じた気配が漂ってくるのに気がついた。

 毛が逆立つようなピリピリした感じ。
 近くにまで、来ている。
 
 ……
 …………
 
 そう。
 ヤツは、私達を追いかけてきた。

 気持ちはわかる。
 ヤツから見たら、私たちは縄張りへの侵入者。
 それどころか、宝物のハチミツを掠め取っていったコソ泥だ。いや、見つかったら攻撃して、しかも一度はアカアシラを昏倒させている。
 強盗だ。
 それはそれは、憤怒したことだろう。
 
 だが、私達としても、その怒りの餌食となるわけには行かない。
 ハチミツを返すことつもりもない。

 私たちは、メガミノフトモモの林から逃げ出すと、最後に野営した河原に一度集まり、そこから川伝いに下山するつもりで居た。
 その時には、まさかヤツがものすごい勢いで追ってくるとは思っていなかった。

 麻痺弾を撃ち切り、アイテムを使い切ったハニーハンターズのお二人は、正真正銘のお荷物となった。
 相手はただのアオアシラではないのだ。
 私達がアカアシラの足を止めて、お二人を先に逃がすしかなかった。

 フレイアも重量級の武器を抱えている以上、移動するスピードは決して速くない。
 なので、彼女がお二人の護衛をしながら先行して下山し、身の軽い私が一人でヤツを陽動することになった。

 そこからの二日間は、まさに地獄のようだった。

 アカアシラの怒りは激しく、付かず離れずで逃げる私を、決して諦めずに追ってきた。

 しかもヤツは、メガミノフトモモの林では樹を傷つけないように立ち回っていた。
 外に出て、そのパワーを抑えなくなったヤツの攻撃は、まるで別物と言えるほど強烈なものとなり、一撃で大木をなぎ倒し、岩を割り、大地を抉った。
 具体的に言えば、その攻撃力は1.8倍にはなっていただろう。

 太刀打ちなど当然できるはずもない。とにかく陽動しながら逃げ回っていた。 

 フレイアとハニーハンターズのお二人は、来たときと同じ川伝いに下っていったので、私はそれとは別の、樹海に紛れ込むようなルートを通った。
 それは逆に良かったのかもしれない。
 身を隠す場所が豊富だったし、ヤツは下り坂ではさほどのスピードを発揮することができないようだったから。

 それでも、死と隣り合わせの逃避行だった。
 疲労困憊のはずなのだが、途中から疲労を感じなくなり、私の神経は研ぎ澄まされていった。
 
 不意に藪の向こうにいる、ヤツの姿が感じ取れた。
 いや……。

 “見えた”

「来たよ、フレイア……息を潜めて、気配を隠しながら近づいて来てる。奇襲する気だ。そっちの藪の向こう。あと、15m……」
「え……?」
「9……8……7……。止まった、力を溜めている……」
「ウルズ……?」
 フレイアは面食らったようにこちらを見たが、しかし私の感覚を信じてくれたようだ。
 私の指差した咆哮の藪に向かい、ガードの体勢をとった。

「ひとっ跳びにくる! 気をつけて!」

 私が叫んだ数瞬の後。
 
 藪の中が突然大きく揺れて、アカアシラの巨体が跳び出してきた。



12.激闘

 奇襲の突進は余裕を持って躱すことができた。
 アカアシラはその勢いのまま、広めの河原を突っ切って転身し、威嚇するように立ち上がる。

 そして、強烈な咆哮を放った。

 行動パターンを読んでいた私たちは、盾を構えてやりすごす。しかし全身がビリビリと震えるような空気の振動に、分かっていても身が竦む。
 その隙を逃さず、ヤツはこちらに走り込んできた。
 
 横に転がるように攻撃を避ける。
 続けざまに腕を振り回してくるが、これもすでに何回も見た攻撃だ。空気が切り裂かれ、風圧が発生するような強烈なパンチだが、私はその攻撃範囲外に身を置いている。
 
 一つ一つの攻撃が強烈だが、しかし臆するわけには行かない。
 逃げ回るだけだと、こいつは波状に攻めてきて逆に手が付けられなくなるのだ。
 幸い、大きな威力の攻撃のあとには隙が出来る。それはこれまでの経験でわかっていた。
 
 側面に回り込みながらパンチ連打を避けた私は、ダッシュしながらその尻に切り込む。通常のアオアシラであれば下半身は刃が通りやすい。しかしこいつは、その剛毛と強靭な筋肉のため手応えが悪い。
 これまで戦って、もっとも柔らかいのは頭であると分かったのだが、しかしあの巨体であの攻撃力である。
 何がしかの手段で拘束でもしていなければ、そこを狙うことなど自殺行為だった。

 尻を数回切って、すぐに離れる。
 後ろを取ったら取ったで、こいつは反撃してくる。
 案の定、ヤツは少しだけ振り向いて私の位置を確認すると、尻餅をつくようにヒップアタックを仕掛けてきた。
 
 だが、この攻撃こそ狙い目。立ち上がるまでに、やつは隙を晒すのだ。
 フレイアもそれに気づいたらしく、突進しながらガンランスを振り上げるように切りつけ、そのまま頭に向けて砲撃をする。
 さすがに痛かったらしく、立ち上がったアカアシラはフレイアに向けて飛びかかる。
 
 フレイアは盾を構えてそれをいなす。さすがに真正面から受け止めることは出来ないようだ。
 連続で攻撃されたら危険だ。

 私とフレイアは一瞬だけ目をあわせ、頷きあった。
 言葉でのやり取りはないが、自然と役割が決まる。
 
 軽量武器を持ち身が軽い私が、ヤツを引きつける。
 破壊力のあるフレイアが、その隙を見て攻撃。

 普通の相手であれば、フレイアがガードと反撃をしながら相手を釘付けにして、私が体勢を崩させるような攻撃を加える戦術を取るのだが、今回のような重い攻撃を連続で放ってくる相手にはこのやり方がベターだ。

 それに、やつの動きは私のほうがわかっている。
 この二日、やりあっていた経験は伊達ではない。

 振り回す腕を掻い潜って脚へ攻撃を加え。
 身を屈めて振り上げてくるアッパーは、横に回って躱す。
 イラだったところで少し間合いを開けると、ヤツは大技を狙ってくる。

 高く跳び上がって、全ての体重を込めたヒップアタック。
 威力は凄まじく、アカアシラを中心に地面が揺れるが、小さくバックジャンプをすることで行動阻害は最小限に抑えられる。
 そして、このヒップアタックのあとは、完全に攻撃のチャンスとなる。
 
 起き上がろうとするアカアシラの頭に向けて飛び込みながら、ポイズンタバールを一閃。
 フレイアも、突きと砲撃を入り混ぜた連撃を繰り出す。

 だが。
 タフだ。

 巨体のせいもあるが、そう簡単には怯んでくれない。
 その身に纏う毛も固く、非力な私の攻撃ではなかなかダメージを与えられない。もっとも有効な攻撃はフレイアの砲撃だろうか。あれで腕の甲殻でも壊れればそこを狙えるのだが。

 攻撃のチャンスを終え、フレイアは一旦下がってガンランスの再装填をする。
 私はその背中を守るように寄り添う。

「キツいわね。せめてもう少し攻撃力が低ければ……」
「うん。でも、前よりは動きが鈍くなってる。疲れてきてるみたいだ。どちらにせよ、倒す必要はないんだし」

 陽は、既に中天に近い。
 ハニーハンターズのお二人も、そろそろ安全圏に脱出しているだろう。

「そうね。よだれも流しているし、今も様子をうかがって攻撃を仕掛けてこない……」
「この際だから、そろそろ罠におびき寄せる?」
「ええ。距離を開けて、突進を誘うわ」

 私たちは、川辺の近くまでジリジリ後退した。
 トラップツールに仕掛けられた雷光虫が発する、パチパチという電流がショートする音が聞こえるところまで来て、改めてアカアシラと相対する。
 ヤツは確かに疲れていた。
 ここまで追ってくる動作もゆっくりとしたものだったし、先程まで保っていた殺気が感じられなくなり、集中力も欠いているように見える。

 それでも、へたれこむような醜態は見せずに、こちらを威嚇してくる。
 わずかに近づいて、ある程度の間合いに入った途端、いきなり飛びかかってきた。
 だがそれもキレがなく、私たちは余裕を持って身を翻す。

 アカアシラは、やはり踏ん張りが効かないのだろう、制動を掛けることが出来ずに私達の後ろにあったシビレ罠に脚を踏み入れる。
 その瞬間、トラップツールの回路が入り、雷光虫の電力を利用した罠が発動した。



13.退却

 絶対の好機。

 フレイアがホワイトガンランスを真っ直ぐにアカアシラへと向け、腰を落とす。
 竜撃砲発射の準備。

 だが、そこで思いがけない事態が起きた。

 痺れているアカアシラが、拘束されながらも力づくでもがき、トラップツールの雷光虫を封じ込めていた部分を破壊したのである。
 放たれた雷光虫が、キラキラとした光を放ちながら空へと逃げ、アカアシラは怒りのこもった眼で、射撃準備中のフレイアを睨みつけた。
 先に罠にかかった時に、その構造を理解していたのかもしれない。
 やはりこいつは頭が良いのだ。

 それにしてもまずい。
 ヤツは被弾覚悟でフレイアへ攻撃する気だろう。
 確かに竜撃砲の一撃は強烈だが、あの巨体、一発では沈まない。
 相打ちになればフレイアが不利……モンスターとの相打ちではハンターが絶対的に不利なのだ。

 私は、アカアシラの行動を悟って、走り込んだ。
 間に合うか……!

 フレイアの構えるガンランスの砲口から、青白い光が漏れ、やがてそれが収束していく。
 発射まで、もう間がない。
 アカアシラは既にフレイアに向かって腕を振り上げていた。
 
 全ては一瞬の出来事。
 研ぎ澄まされた私の精神は、全てをスローモーションのようにゆっくりと把握していた。

 竜撃砲を放つ直前、フレイアの顔が恐怖に引きつるのがわかった。
 すでに走り出したアカアシラが、例え砲撃を食らっても慣性のままフレイアを捉えるだろう事も。
 砲口の青白い光が収束しきって、一瞬の静寂が訪れる。

 そして、轟音。

 ガンランスの必殺攻撃である竜撃砲を食らったアカアシラは、被弾した腕の甲殻が弾け飛び、一部の剛毛がチリチリに焼け飛んだ。
 だが、その巨体が得ていた運動エネルギーをかき消すには至らない。

 間に合え……!

 身を翻そうとするフレイア。
 しかし、その回避はもう間に合わない。

 アカアシラの巨体がフレイアに向けて突っ込む。

 その直前。

 私は行動に入っていた。

 間に合った!

 身体ごと叩きつけるように飛び込みながら剣で切りつける。
 それだけならば、こいつの攻撃軌道を変えることは叶わない。

 だが、半身になった身体を逆方向に半回転させながら、思い切り力を込めて頭を盾で殴りつける。
 その一撃は確かに手応えがあり、アカアシラの膝から力が抜ける。

 もう一撃!
 モス卿から習った狩技、昇竜撃。
 盾殴りで沈み込むように身体を屈めていた私は、両足、そして全身の全ての力を込めて、盾を振り上げながら跳び上がった。
 目標はアカアシラの顎。
 そこを打ち抜く!
 私の全ての力を込めた攻撃を食らって、アカアシラの巨体はついに横向きに転がった。
 
 だが!

 もう一発。アカアシラの頭上まで舞いあがった私は、落下の勢いを借りて、その背中に諸刃の斧状のポイズンタバールを突き立た。
 そしてポイズンタバールから手を放し、アカアシラの背に必死で捕まると、後ろ腰に差していたハンターナイフを取り出しひたすら斬りつける。
 
 獣臭い、熱い血が吹き出し、私の顔を、髪を、そして紫のパピメル装備を、紅く染めた。
 無我夢中で繰り返しナイフを突き立てる。アカアシラは痛みのためにのたうち回る。

 視界のほんの片隅で、フレイアがガンランスを拾い直したのが見えた。

 私を振りほどこうと暴れまわっていたアカアシラは、知らず知らずのうちにある地点へと移動していた。
 そこにあるのは、フレイアがあらかじめ仕掛けておいたもう一つの罠。

 落とし穴。

 罠にはまったアカアシラの背から、私は転げ落ちた。

 川辺の砂地に叩きつけられるように落下すると、その衝撃を逃すよう本能的に回転受け身を取る。
 水辺に這いつくばるように体勢を整えると、握っていたハンターナイフを鞘に納め、目の前に転がっていたポイズンタバールを、ほとんど無意識で掴み取っていた。

 顔の半面を濡らしているのは、返り血か、それとも自分の血か。

 だが、それを拭う暇もない。
 私はフレイアの元に駆け寄った。

「大丈夫!?」
「……た……助かった……?」
 フレイアは真っ青な顔をして、駆け寄った私に抱きついてきた。
 私も抱き返す。ザザミ装備の鎧越しに、フレイアの激しく脈打つ鼓動が伝わってきた。

「これ以上は無理だ! もう……!」
 私の言葉に正気を取り戻したフレイアは、顔を振って私から離れると、一つだけ深呼吸をして。

 また、いつもの表情に戻った。

「わかった。ちょっと早いけど退却する!」
 
 私たちは、落とし穴から抜け出そうともがくアカアシラを尻目に、その場から走り去った。

 ……
 …………

 河原を抜け、木立の中に逃げ込んでしばらく走っていると、いきなり視界が狂った。
 気がつくと、目の前に下生えの草があった。

 あれ?

 目を瞬かせる。
 すぐ目の前に小さな白い花が咲いていた。

 なんだ? 何があった……?

「ちょっと!? 大丈夫!?」
「……ええと……?」

 頬に、チクチクする感触がある。ひんやりとした名もない草が顔に当たっていた。
 身体で感じる土の感触。草の感触。

 ……ああそうか。

 やっと状況が理解できた。
 私はどうやらすっ転んでいたようだ。

 もう、麓近くまで来ている。
 特に傾斜があるわけでもない、ただの林道なのだが。

 やっと状況を把握して、立ち上がろうとした。
 しかし。
 脚に力が入らないことが、分かった。

 ガシャン! と、大きな音がした。
 フレイアが、泣きそうな顔をしていて……こっちに駆け寄ってきた。

「……フレイア……。ハンターが武器を投げ捨てるなんて……」
「黙りなさい!!」
 
 フレイアはそれだけ言って、私を抱えるように脇の下に手をやって立ち上がらせた。
 私がまともに力を込めることが出来ないとわかると、無理矢理に立ち上がらせてから、私を背負った。

「……ごめん……」
「いいから、早く山を降りるわ。それまで頑張るの!」

 遠くで咆哮が聞こえた。
 山をも震わすような、激しい怒りの声だった。
 
 だが、それで解った。
 ここはもう、ヤツの縄張りの範囲外だ。
 あんな遠くで、負け犬のように吠えているのだ。ヤツは、ここまでは追って来るつもりはない。
 
 安全な区域まで、逃げ切った。
 そう思った。
 
 次の瞬間。
 フレイアの背中の上で、私の意識は暗転した。
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category: モンハン小説

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コメント

その4執筆お疲れ様です♪

アオアシラ、音爆弾、効果あったんだ・・・(鈍器本めくりつつ)
他のモンスター同様、怒り時は効かない様ですが。
だ、だってほら、アオアシラに出会う頃って、「鳴き袋」って貴重品ですからね?
「音爆弾」も貴重品なんですよ。もちっと先に備えて備蓄しておくという。
支給品に「音爆弾」が入っている事も・・・無かった・・・よね・・・?
と誰にするでもない言い訳をしてみたり。

いや、そんな事より。

体調の方はもう大丈夫でしょうか?
とはいえ、少しでも動けるとじっとしていられないようですが・・・。


以下、その2からまとめてのコメントになります。

ハチミツ採取専門ハンターのお二人。
狩猟は不得意そうだなとは思っていましたが。

・・・ジャギィにすら遅れをとるとは・・・。
ハチミツ採取時、ウロウロしている事も少なくないでしょうに・・・。

増してや、アオアシラに出くわした時はどうするのだろうか?
奴に至っては、ハチミツ採取の妨害どころか、ハチミツ自体を食べてしまいますからねぇ。
正にハチミツ採取専門ハンターの天敵。

いや、「研究部文化事業課」なんてものがあるし、狩猟課もあるのかもしれない。
もしくは・・・アシラ装備を着ている辺り・・・?

メルホア一式とアシラ装備は兎も角として。
スカイハイグレイブにしろ、デザートストームにしろ、「上位」装備。
作成にはそれなりの素材の要求が。
武具はハンターの名刺代わりの役割もありますからね。
(ギルドカードを見るのが確実だけれど)

・・・なんて事を考えながら読んでいたその2。
その3での展開は驚き半分、納得半分といったところ。

しかしアオアシラの狩猟数・・・4桁かぁ・・・。
4桁狩るには、物理的に時間が足りないんですよね・・・。

ゲームの時間だと1クエスト50分。
これはリアル時間だと何倍の時間になるのだろうか?
いずれにせよ、お二人のハチミツに費やしてきた熱意と月日が感じられますね。
一体ハチミツ一筋何年なのだろう?


それにしても、ウルズとフレイアの連携は見事ですね。
二人が出会ってからどれくらいの年月がたったんだっけ?などと考えたり。
そしてウルズ。何か特別な能力が開花している・・・?

まだ続くハチミツ採取編。
残りも楽しみにしています。

yuki #Z0eBfVjg | URL | 2017/07/07 21:40 | edit

差し出がましいですが

誤記と思われる箇所をいくつか。


02.ミミルとクヴァシル

「そもそもハチミツは鉢(蜂)が採蜜する花の違いによって……」


06.ハニーハンターズの実力 他

操虫(猟虫)


10.ハニーハンターズの実力!!

クヴァシル先生の放った弾が吸いこ(ま)れるように命中した。


11.憤怒

ハチミツを返す(こと)つもりもない。



話は変わりますが。

フレイアが「魔法のようだ」と称するハニーハンターズの技術。
たかがハチミツ、されどハチミツ。

それが何であれ、極限まで物事を極めれば、例え素人であれど、何かしらの感動を感じる・・・そうであって欲しいと思ったり。

何にせよ。

突き抜けたキャラは好物です。

yuki #Z0eBfVjg | URL | 2017/07/07 23:33 | edit

Re: その4執筆お疲れ様です♪

>>yukiさん

読んで……いや、読み込んでいただきありがとうございます。

アオアシラにしても、イヤンクックにしても、音爆弾を使うほどの相手ではありませんからねぇ。
アオアシラは確か、こやし玉を投げつけても怯んだ上に落とし物をするはずです。
ちなみに。
ウルズが、林の外に出た紅兜の攻撃を「1.8倍」と言っているのは、怒り時の紅兜の攻撃力補正が1.8倍のため。
……気の狂ったような補正だ……。

さてさて。
解説など。

多くの「部」を持つハニーカンパニーの、「狩猟採集部」に当たるものがハニーハンターズで、これはミミルとクヴァシル以外にも多くのハンターを抱えている設定です。
中には上位ハンターも居て、本当はミミルとクヴァシルによる下見の後、実力のあるハンターを護衛に連れて本格的な採取に行こうと思っていたようです。

ハニーハンターズが「部」ではないのは。
もともとハニーハンターズが先にあり、その初期メンバーたちが起こした会社がハニーカンパニーなので、社内でも特殊な位置にあります。創業者一族的なもの?


そして。
しまった。

スカイハイグレイブとデザートストーム、上位武器だったか……。
麻痺武器であることや、麻痺弾その他を撃てる、というだけで武器を選定したので、レア度を見ていなかった……。

ハニーハンターズのお二人は、ハニスト(この用語は第7話EDで)としてG級クラスだけど、さすがにハンターとしては下位の設定。
うーん……まぁこのあたりは読む方の理解に任せよう(問題丸投げ)。

ちなみに。
二人の年齢はだいたい30前後。
ミミル師の方がちょっと上か、同い年か、それくらいのつもり。


ウルズとフレイアの連携こそ、今回の話でもっとも書きたかった部分になります。
前までは声を出して連携していましたが。
今回からはアイコンタクトで意思疎通出来るようになりました。
まあ、以心伝心的なものに頼りすぎると、色々と齟齬をきたす可能性はあるので、確認できるときはちゃんと言葉をかわすべきだとは思いますが、しかし、狩猟時にはこのアイコンタクトはかなり重要な気がします。

何よりも。
ウルズが成長した……という表現をしたかった。
あのゆうたがよく……。
それを次の話につなげるつもりです。

ただ、今回のウルズの覚醒は、生命の危機にあって精神が研ぎ澄まされたためであって、あの状態はこの時限りです。

書いていくうちに出来ていった設定ですが。
ウルズは意外と潜在能力が高いです。今まではそれを磨いて引き出してくれる人が居なかっただけ。
もっとも、そういう素材の良さではヘルやモs……もといヒュミル君らエロドナイトが最強。それに比べればウルズの潜在能力も一般的なハンターとしては高い方、程度ではあります。

……どうでもいいけど、MH4の初期にゆうたと言う言葉を生み出すに至った「ナチュラル世代のゆうた」たちも。
今でもやっている人はすでにベテランの域に入り始めているような気がします。

それはともかく。
ウルズがフレイアとフレンド契約をしてからここまででほぼ一年。
書き始めた当初は季節の事を考えていませんでしたが、多分出会ってすぐに、一回は冬をこえていることになりますね。
時系列的に考えると、色々と矛盾があったり、ウルズの成長が早すぎるかも? とは思いますが。

次の話は、一区切りになる「緊急クエスト」。
出会ってちょうど一年という設定でやりたいと思います。


最後に。
誤字脱字のご指摘ありがとうございます。
できるだけ無くすよう努力はしているつもりですが、見かけたらガシガシ指摘していただけるとありがたいです。

ロキ #- | URL | 2017/07/09 08:30 | edit

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