モンハンブログ 週末の笛吹き

主にMH3GとMH4、MH4Gそしてモンスターハンタークロスのプレイ日記を書いていきたいと思います。現在は「ロキ」という名前でオンラインに出没中。モンハン以外の事を書くブログ「ロキの試験的駄文」も始めました。

モンハン小説未来編 第7話 「ウルズとフレイア、ハチミツ採取に行く」 その2 

ざわめく森に、ハチミツ採取に行くクエスト。
その第二回目。

ウルズもハンターとして色々と成長しています。
背丈と胸は同じ年頃の平均以下ですが。

それはともかく。
今回のウルズは「アイドルに出会ったファン」状態。
実のところ、かなりウキウキしています。張り切ってもいます。

内心ではミミルとクヴァシルに敬称を付け、「お二人」と呼んでいるのがその証。

しかし、外面はあまり普段と変わりません。
他人に対してバリアを張ってしまうウルズの、それは習性であり、哀しさでもあります。

ともかく。
ざわめく森での採取クエスト、お楽しみいただければと思います。


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04.フニット山、キャンプ地にて

 フニット山に採取に入って探索を行った、最初の夜。
 私たちは、渓流沿いの河原にキャンプを張った。

 暗闇の中。
 私とフレイア、ミミル師、クヴァシル先生が、焚き火の灯りに照らされながら、それぞれアイテム整理や武器の手入れをしたり、狩猟日誌を書いて過ごしている。

 クエストに参加できる人数は四人と決められているため、今回ロキは留守番である。
 ローゲが帰ってきたら合流して、二人で何か別のクエストへの参加を考えると言っていた。

 今回参加しているクエストは名称「ハチミツと古文書」。
 クエスト内容は「ハチミツの採取」。

 内容だけを見れば、ただの採取クエストではある。本来ならば、ハニーハンターズのお二人だけで特に問題のないクエストだろう。
 あえて私達が協力を求められた理由は、その場所にあった。

 フニット山。

 麓は穏やかな平地で特段の危険があるわけではない。

 だが一度山中に入ると二度と出られないと恐れられる魔の山で、林業の手も入らないため、鬱蒼とした原生林に覆われたままの人跡未踏の地だった。
 お二人がこの山に入ろうとする時に、フニット山麓のハチミツを使ったお菓子を持っていた私と出会ったのは、単なる偶然ではあるが、確かに「縁」を感じさせる事ではあった。

 私は得物である片手剣ポイズンタバールに毒を塗り込めながら。
 集会所でクエストの詳細を聞いた時の事を思い出していた。

 クエスト「ハチミツと古文書」は、ハニーカンパニーが依頼者で、ハニーハンターズが受注者という、自作自演のようなものだった。立ち入りが一部制限されている危険な山に入る許可を、簡単に受けるための方策なのだろう。

 クエスト名にある「古文書」とは、ハニーカンパニー研究部文化事業課が発見した「最高のハチミツが取れる場所」が記された古文書で、先日その解読に成功し、それに記された地がフニット山である事が判明したのだという。
 古文書の写しを、私とフレイアもちらりと見せてもらったが、地図と古代の文字が書かれたもので全く読むことはできなかった。

 ハニーカンパニーの研究部は、基本的にハチミツの味や組成の分析、養蜂などの研究をする、理系の組織だとばかり思っていたが、文化的な事を調べている課もあるのだそうだ。
 そう言えば、ハニーカンパニーはハチミツ専門雑誌の発行もしていたし、そこにはハチミツの歴史や文化に関する連載記事もあった。それらもこの研究部文化事業課の仕事なのだろう。
 
 原初のままの山に分け入って、私たちはマッピングをしながら進んだ。
 未開の地の地図の作成は、ハンターの仕事の一つでもある。
 フレイアは、「昔、自分の生まれた村に居たギルドガールの先生もそういう仕事をしていた」と言っていたし、作ったマップに植生図やモンスターの分布図などを着けて提出すれば、それなりにギルドからの評価対象となる。
 何よりも、簡単でも良いから地図がないと、下山する時に困るのだ。

 主にフレイアがマッピング。
 植生図の作成は私の担当だ。

 最初は二人で共同して作業していたが、フレイアの採取に関する勘があまりにも悪く、結局は分業でやることにした。
 
 一日目の探索は、さほどの事もなく過ぎ去った。

 古文書によると、目的地には泉があるらしく、私たちは山中を流れる渓流に沿って進むことにした。
 さほど標高の高くないフニット山の、なだらかな傾斜を登っていく。
 ハニーハンターズのお二人は、蜂の巣がないかを鵜の目鷹の目で探し、私たちはマップや植生図を作るためのメモを取りながら進んだ。

 特にモンスターに遭遇することもなく、夕方近くになって、河原の中でもやや拓けた場所があったので、そこで野営をすることになったのである。 

 そして今。
 陽は既に暮れて、あたりはうるさいくらいの秋の虫の音と、渓流の水音、そして焚き火にくべた枯れ枝が静かに爆ぜる音に包まれていた。

 やがて私たちは、武器の手入れを終え、マップや植生図のメモを互いに確認しあって、キャンプで成すべきことを全て終えた。
 あとは、順番に見張りに立ちながら、眠って身体を休めるだけである。

 二つ張られた二人用のテント。私とフレイアは、仮眠をとるためその片方に入った。

 寝ころがりながら、隣でフレイアが言った。
「今回は、ウルズがあんな顔をするからこのクエストを受けたけど……」
「うん。ごめん。寄り道させちゃって……」
「いいの。実はね、私も……」
「?」
「気にはなってたのよ。あんなハチミツのエキスパートみたいな人たちが、そこまでこだわるハチミツって、どんな味がするのか……」
 
 それがフレイアの本心なのか。
 それとも私に気を使わせないように言ってくれた方便なのか、それはわからない。

 だが。
 この一言によって、不本意なクエストに無理やり参加させたという、罪悪感にも似た引け目は打ち払われた。

 明日から、また頑張って探索に励もう。
 そう思いながら、私は眠りに落ちた。




05.渓流を遡る

 まだ朝霧が立つ早朝。

 探索に出て早々、私たちは一つの足跡を発見した。
 かなり古くなっており、なんのモンスターのものかはハッキリとはわからない。糞が残っていれば特定できるのだが、それもなかった。
 感じとしては飛竜種のものでは無さそうなのだが。

 それはあまりにも大きかった。

 足跡は、河原の砂地から渓流の中に消えていた。水陸両用……少なくとも泳ぎの上手いモンスターであることは間違いないようだ。

 フレイアは顔をしかめて私たちに注意を促した。
 この山には、一筋縄ではいかなさそうなモンスターが、少なくとも一匹以上は生息している。言い伝えのこともあるし、特に河の中からの奇襲には注意しながら進んで。
 
 足跡の大きさや歩幅、大まかな形をスケッチして、これも提出用書類の一部とする。
 とにかくこの足跡の主が何者なのかは分からないが、大きさだけとってもかなりの脅威であり、なんの準備もなしに勝てる相手ではない可能性が高い、というのは私にも理解できた。

 フレイアは、仮に遭遇したとしても、今回は逃げることを第一とする。その点は徹底して、と言った。
 私と、ミミル師、そしてクヴァシル先生は頷き、再びクエストへと戻った。

 昼頃までは、特に問題なく探索は進んだ。

 フニット山は高低差は緩やかだが、その広さは大きな森に匹敵する。
 危険な正体不明のモンスターの他にも、様々な生き物が生息しているはずだった。
 小型の鳥竜種もその一種で、水辺を進む以上、遭遇が予想されていた。

 警戒をしながら早瀬を抜け、河がゆるいカーブを描く場所に出ると、そこは川幅の広い大きな淵となっており、その岸辺に、私たちはドスジャギィを中心としたジャギィの群れを発見した。

 周りには背の高い樹が多く、ちょうどカーブの内側だけが拓けている。
 なるほど、営巣地には最適な場所だ。
 
「モンスターの討伐は目的じゃないわ。やり過ごすわよ」
 藪の中に身を隠し、双眼鏡で群れを覗きながらフレイアがそう言った。
 しかし、クヴァシル先生が鼻をクンクンさせながら、ちょっと待ってくれと言って、デザートストームに付けられたスコープで、群れの上の方を見た。
 ジャギィたちの群れを取り囲む、背の高い真っ直ぐな木々。
 ミミル師もそちらに眼をやる。

 そして、フレイアと私に、ある一本の樹の樹冠付近を指差した。

 地上から20mはあるだろうその辺りをフレイアが双眼鏡で確認し、ため息をついて私に渡す。
 覗き込む。
 
 なるほど。
 レンズで拡大された視界の中央。そこには非常に立派な蜂の巣があった。

「つまり、あれが取りたいのね?」
「取りたい……というよりも……」
 クヴァシル先生が、静かに宣言した。
「取らねばならぬのです」

「OK。そういう人たちだということは理解できてた」
 フレイアが、やれやれと言った感じで肩をすくめる。
「でも私たちに、あんな高所でハチミツを採取するスキルはないわ。私がドスジャギィを引き受けるから、ウルズは群れを蹴散らして。そちらはその隙に採取してちょうだい」

「了解した。採取は任せてくれ」

「とりあえず、近づけるだけ近づくわ。群れがこちらに気づきそうになったら、ウルズ、閃光玉を投げて」
 頷く私を見て、フレイアは後を続ける。
「群れ全体が混乱したところを奇襲する。私はドスジャギィに向かうから、二人は巣のある樹の方へ。ウルズ、二人の護衛とジャギィの群れは任せるわ。それでいい?」
 
「了解だ」

 昔はジャギィ数匹に勝てるかどうかすら怪しかったが、今ならば十分に役目を果たせる自信がある。
 私は力強く見えるよう、しっかりと受け応えた。

 それにしても。

 蜂の巣は樹の上の方。高層建築以上に高い場所についている。
 しかもこの樹は、下枝が全て落ちており、登るための手掛かり足掛かりも少ない。
 よく巣を見つけたものだとは思うが、どうやって採取するのだろう。少し疑問にも思ったが、そこは専門家の技術があるのだろう。

 私は、自分がなすべき仕事をするため、意識を集中させた。
 



06.ハニーハンターズの実力

 笹薮に身を隠しながら、群れに接近する。
 しかし、私達の匂いか、あるいは殺気を感じ取ったのか、それまでギャアギャアと鳴いていた一部のジャギィが、声を潜め、グルグルと警戒するような唸りを発した。
 その警戒心は群れ全体に一瞬で広がり、中心であるドスジャギィも周囲を警戒するように鋭く視線を動かし始める。

 フレイアが、無言で群れの方に軽く親指を向ける。
 私はその合図に応じて、手にしていた閃光玉を思い切り投げた。

 ネンチャク草のネバネバ成分で小石に貼り付けられていた光蟲がそのショックで絶命し、習性に従って強烈な閃光を発する。

 ホワイトアウトの一瞬の後。

 視界を奪われた群れは完全にパニックに襲われていた。
 打ち合わせ通り、私たちは笹薮をでて一気に群れに突っ込んでいく。

 フレイアは、群れの中心のドスジャギィへ。
 私は、お二人に先行して、巣のある樹の方へ。

 ミミル師とクヴァシル先生が後ろからついてくるのがわかる。
 
 が。

 あれ? 思っていたよりも、脚が遅い?

 自分が予想していたよりも二人との距離が空いてしまい、その隙きに混乱から回復したジャギィに割り込まれた。
 しまった……!
 私は目の前のジャギィを切り伏せると、転回してお二人を襲うジャギィの後ろから斬りかかろうとする。
 お二人は、三匹のジャギィに苦戦しており……?
 うん……?

 クヴァシル先生の撃った弾がジャギィの目の前の地面を弾き、ミミル師が操虫棍の大振りの攻撃を空振る。

 ??

 ミミル師の飛ばした蜂のような猟虫が、ジャギィの顔面に張り付き針を突き立てているが、それが一番健闘しているような……?

 威嚇の声を発しながら二人を襲うジャギィに後ろから切りつけ、一気に二匹までを弾き飛ばした。
 もう一匹は、操虫に動きを止められたところに二人がかりの攻撃をされて、さすがに倒されている。

 私の背後から、さらに数匹のジャギィが襲い掛かってきたが、振り向きざまに力任せの攻撃で一匹をふっ飛ばし、私は二人を振り返った。
「道を切り開きます! 付いてきてください!」
「りょ……了解だ!」
「苦労をかけます」

 ヘイトを集めた私が群れから脅威であると見なされ、ジャギィに集られた。
 だが、お二人に向かわれるよりも好都合だ。

 最初の予定ほど素早く樹の下に到達は出来なかったが、私は迫り来るジャギィを切り伏せながら、目標地点までの道を拓いていった。

 樹の下までくればこちらのもので、あとは襲ってくるジャギィを、腰を据えて撃退していけばいい。
 数匹も倒せば、ジャギィたちも警戒して、遠巻きにこちらを威嚇するようになる。睨み返し、気を飲んでやれば、及び腰になったジャギィたちはさほど苛烈な攻撃を仕掛けては来ない。散発的に飛びかかってくるジャギィに対処していればいい。
 彼らを叱咤するはずのドスジャギィは、先程からフレイアが戦っているが、こちらも苦戦しているようには見えなかった。

 二人を見ると、さっきまでのアタフタした動きとは別人のような手際の良さを発揮していた。
 
 クヴァシル先生が特殊な毒弾らしき弾を、高所にある蜂の巣の真下に着弾させると、そこから立ち上った殺虫成分のある煙を吸った蜂の群れが、雨のように降り落ちてきた。
 ミミル師は手早くハーネスを付けると、鍵付きロープを咥えさせた操虫を真上に飛ばし、はるか頭上の枝に掛ける。
 ロープを下から引っ張って落ちてこないことを確かめると、それをハーネスの金具に取り付け命綱とした。
 足には木登りのためのスパイクを履き、さらに安全帯と呼ばれるベルトを幹に掛け、登り始めた。
 歩幅こそ小さいが、その動きには淀みがなく、これならばあっという間に樹冠付近にまで達するだろう。

 目の前のジャギィたちに集中しようと目線を戻したその時、フレイアが声を上げた。

「ごめん! そっち行った!」

 見ると、エリマキがボロボロに傷ついたドスジャギィが、こちらに走り込んできていた。
 ターゲットを、フレイアから私に変えたらしい。

 身構える。
 ドスジャギィに指揮されたジャギィの群れは、その様相をガラリと変える。超重量武器のために動きの遅いフレイアが加勢に来るまで耐えるか……。

 いや。

 私は、移動のためにホワイトガンランスを折りたたみかけていたフレイアに、その場で待機するよう目で合図を送った。
 瞬時にフレイアは私の意図を悟る。
 
 腰を落として、走り込んでくるドスジャギィを睨むと、その噛みつき攻撃を寸でのところで躱しながら、切りつけた。
 首領を助けろとばかりに追撃してきた数匹のジャギィの体当たりを盾で凌ぎ、群れの動きに連動して尻尾を振るってきたドスジャギィの攻撃を軽いバックステップで避ける。
 そこから間髪入れずに一気に切り込み、ポイズンタバールを一閃。
 血しぶきをあげながらたたらを踏んだドスジャギィに、身体を回転させながら更に力を込めた一撃を叩きつける。

 急所を狙うのではなく、とにかく力づくの攻撃。

 私が交戦している間に、フレイアはガンランスの石突を地面に叩きつけるようにして武器を中折りし、排莢、そして再装填を済ませている。
 そのフレイアが立つ方へと狙って、私はドスジャギィを吹っ飛ばした。

 ドスジャギィを待ち構えていたのは、全身を使ってガンランスを振り上げ、地面に振り下ろすようなフレイア渾身の斬撃。
 防御も何も出来ずに、ドスジャギィは腹を切り裂かれ、小さな腕が飛び、真っ赤な血が爆ぜるように飛散する。
 そしてフレイアは、ガンランスを地面に叩きつけた衝撃で暴発させるかのように、全弾を一気に発射した。
 
 ガンランスの準必殺技。
 フルバースト。

 竜撃砲にも引けを取らない破壊力を持つ砲撃を喰らい、ドスジャギィはその上半身の大部分を失って、地面に倒れた。
 血と、硝煙の匂いがあたりに立ち込める。

 首領の死を知ってジャギィの群れが動きを止め……。
 数瞬の後、数匹が逃げ始めると、あとは雪崩をうって全てのジャギィたちが逃走を始めた。

 一仕事を終えたフレイアと笑いあい、視線を木の上に向けると、そこではミミル師が蜂の巣を回収する作業に入っていた。
 
 安全帯に体重を預け、両手を使えるようにすると、腰に下げていた大きな布袋を構えて、蜂の巣の樹に張り付いている部分にハンターナイフを当て、切り取っていく。
 やがて蜂の巣は自重も手伝って樹から剥がれ始め、袋の中に落下した。
 その口を締めると、今度は一足とびに降下しながら、ミミル師は地面に降り立った。

「凄いな、この短時間でジャギィの群れを蹴散らしたのか」
 大きな袋を手に、ミミル師が驚く。
「そっちこそ、あの高さの蜂の巣を採ってくるなんて」
 フレイアも、心底驚いたという表情で答えた。
「で、それが古文書に記されたハチミツ?」
「いや……」
「違うでしょうね」
 フレイアの問いかけに、お二人は首を振る。

「これはこれで大変貴重なハチミツだが、我々が求めているものではない」

 私達の探索は、まだ続くようだった。
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category: モンハン小説

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