モンハンブログ 週末の笛吹き

主にMH3GとMH4、MH4Gそしてモンスターハンタークロスのプレイ日記を書いていきたいと思います。現在は「ロキ」という名前でオンラインに出没中。モンハン以外の事を書くブログ「ロキの試験的駄文」も始めました。

モンハン小説未来編 第六話 後編「 ウルズ、酒を飲ませる」 その1  

前回、場末の酒場で一人飲みした時には、酔っ払いすぎて色々と黒いものを吐き出してしまったウルズ。

フレイアが酔ったらどうなるのか、という事に興味が出て、飲ませてみようと思い立ちます。

そんなこんなで、フレイアの行きつけの店に。
そこは「モツ屋」とは違う、かなりハイソなバー。
さて。
どうなることやら。

そんな、後半の始まりになります。

女の子同士の飲み会はかくあってほしい、というオッサンの妄想を詰め込んでいくつもりです。

どうでもいいですが、その2でウルズが飲むのは「キール」というお酒になります。
自分でも作って飲んでみました。
キール1
キール2

白ワインとカシスリキュールを4対1の割合で混ぜたカクテル。
赤紫の色合いが美しく、飲みやすいカクテルでした。次回、これのレビューなども入れてみようかと思います。

ちなみに。
ウルズのイメージカラーは紫。
もともとの見た目モデル「デフォ子(唄音ウタ)」の基調色であり、毒武器「ポイズンタバール」を扱っている事もあり。
飲むお酒をキールにしたのは、「酒言葉」の「巡り合い」からなのですが、これも偶然、紫のお酒でした。

デフォ子ーウルズ シルエット2完成
◇ ウルズ イメージ ◇

デフォ子ヘビィ
◇ デフォ子さん ◇

泥芋酒のような、モンハンの食材としてあるお酒にしようか迷いましたが、一般的に飲そうなレア度でオシャレなもの、というのがなかなかないので、今回は普通のお酒を飲んでもらうことにしました。

なお。

この世界では、飲酒にまつわる社会常識や法律が、現代日本とは全く異なると明記しておきます。


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01.ウルズ、フレイアを酒に誘う

 私、ウルズが「モツ屋」で吐くまで飲んだ、その数日後。
 お酒に興味を持った私は、自分でも数本の酒を買って飲み、またお酒に関する書籍も何冊か読んだ。
 ある程度のお金を持って初めてわかったが、私は美味しいものに対しては少々の投資や勉強も惜しまない性格のようだ。

 それにしても生まれて初めて図書館に行ったが、アレは便利なものだ。高級品である書籍が、無料で読めることの意義を、私は初めて知った。

 私が定宿にしている街は、それなりに大きな規模の辺境都市である。
 酒屋にしろ、図書館にしろ、そうそう、いつか楽しんだスパもそうだが、施設が揃っているというのはありがたい。本当の田舎ではこうはいかない。

 もっとも、以前はそもそも図書館というものを意識したことがなかったし、仮に関心を持ったところで「余裕のある人間がそれを発揮するための施設であって、自分には関係ない」と思っただけだったろう。
 せっかくなので、狩猟に関する本も数冊借りてみたが、基本的に文字を読み慣れていない私は読むのが遅く、結局、読み終わる前に貸出期限が来てしまいそうだ。

 それはともかく。

 今日は、思いのほか早く狩猟が終わった。
 集会所に戻ってきたのはまだ夕方にもなっていない時刻。

 屋外フードコートの一席に私たちは陣取っていた。

 ギルド事務所に提出するための書類を書きながら、私は考えていた計画通り、話を切り出した。

「そういえば、この間……」
「なに、ウルズ?」
「生まれて初めてお酒を飲んだんだ」
「へえ……」

 フレイアは、書類にペンを走らせながら、そっけない感じで答えた。

 フレイアの感情は読みにくい。

 フレンド登録をした時にロキも言っていたが、彼女は怒っていても天使のような笑顔を浮かべることが出来るし、嬉しくても心底悲しんでいるようなウソ泣きをすることも出来る。
 それも、例えば後者の場合だと、本人が「本当に悲しい」と思っているフシすらあるので、演技なのかどうかも判別しにくい。
 他人の顔色を伺う技術だけなら上位クラスの私でも、フレイアに対してはしばしば混乱する。

 だが。
 さすがに付き合いが長くなってきただけあって、見るべきポイントも少しづつわかってきた。

 ある「特定の感情」を彼女が持ったかどうかを確認する場合。
 見るべきは、手と眼である。
 
 その「感情」を持った時。
 彼女の手は止まる。
 少なくとも、それまでしていた作業をやめて、無意味な動きをしたりする。

 今、フレイアは書くのをやめて、器用に指先でペンを一回転させた。

 そして眼だ。
 例え、表情の全てが別の感情を表していても。
 その「感情」を持った時、彼女の眼は、おそらく彼女自身も気づいていないレベルで。

 ギラつくのである。

 フレイアは今、どう記入するか迷っているような表情で書類を見ている。
 だが。
 その眼の奥には、隠しきれない感情の光がギラギラと輝いていた。

 間違いなく、彼女は「興味という感情」を抱いていた。

 思った通りだ。

 私が「フレイアが酔ったらどうなるのか」と考えたのと同じように。
 
 フレイアは、酔った私がどうなるのかに興味を持ったのだ。



02.飲み会

「まあ、ウルズくらいの年齢なら飲酒も普通だし、むしろ慣れておいたほうがいいかもしれないニャ」
 私とフレイアが何かを探り合うように、特に会話を発展させず書類を記入していると、ふと、ロキが言った。
「ハンターは酒との関わり合いが深いニャ。ウルズは今、フレイア以外との付き合いがあんまりニャいようだが、ハンターを続ける限り、いつまでもそうである訳にもいかないニャ」
 ……ん? なんか面倒くさいことを言い出し始めたような……?
「お酒は、楽しみとして飲むという以外に、人付き合いのツールという部分もあるニャ。それを好むにしろ、好まざるにしろ、それは確実にあるニャ」
「……あ……はい」
「体質が合わなければ仕方ニャいが、そうでニャいなら付き合いに困らニャい程度に飲んでおくのはいいことだと思うニャ。そのうち、わかる時が来るニャ」
「……え……ええ」
「ただし……」
 ちょっと引き気味に相槌を打っている私の顔を、ロキは真正面から見て言った。
「飲むのはいいが、飲まれるニャよ」
 ……初回では完全に飲まれてしまったが……。
「酒は、楽しみであり、人付き合いのツールニャ。それ故に、間違った飲み方をすると、楽しみは苦しみになるし、時に人間関係をぶっ壊すこともあるニャ」
「ふぁ……はい。気をつけます」
「もっとも、若いうちはグデングデンになるのも経験ニャ。そうやって自分の適量とペースを憶えるもんニャし、若いうちならば多少の事があっても許して貰えるにゃ」
 はぁ……。
「歳が行ってからじゃ、特に人付き合いの飲み会での失敗は致命傷になり得るニャ。若ければ笑い飛ばしてもらえるような事でも……」
「ああもう!」
 だんだんと説教臭くなっていったロキの言葉を、フレイアが遮った。
「いいじゃない、お酒くらい自由に飲んだって」
「飲むなと言っているわけじゃニャいニャ。飲まれるニャということニャ」
「言いたい事はわかるけど、ロキは大げさなのよ。狩猟終わりにグデングデンに酔っ払って管巻いてるオジさんハンターなんていくらでも居るじゃない」
「だから、そうならないように気をつけろと……」
「はいはい。わかったわ。私も、ウルズも、別にそういう酔っぱらいになりたいわけじゃないからね。そうでしょウルズ」
「……うん、確かにそうはなりたくない。特に、他人に絡んだりするような飲み方は……」
 他人に絡んだ訳ではないが、グデングデンには既に一度なっているので、私も強くは言えないのだが。
「さて、出来たわ。ウルズは?」
「あ、こっちも終わったよ」
 お酒の話を中断し、本来の目的であった書類をフレイアは机で叩いて揃え、記入してきた分を私に差し出してきた。
 私も同じようにして交換し、互いに記入事項などを確認する。

「うん、大丈夫みたいね」
「こっちも確認した。これでいいと思う」
 私はフレイアに書類を返し、フレイアはそれをまとめた。そして席を立ち、事務所受付へと歩き出した。

 ギルド事務所のカウンターで、美しいが機械じかけの人形のような雰囲気の受付嬢に書類を提出し、最終確認を終えて、私たちは外に出た。
「これで、今回の狩猟も終わりね。ご苦労様」
「うん、二人ともお疲れ」
「さて、じゃあ、行くわよ」
「……? え? 事務所になら今いって……」
「何言ってるの? 飲みに行くのよ。一緒に」

 フレイアは既に眼の奥のギラツキを隠してすらいなかった。
 腕を取られ、もはや逃げ道はない。
 いや、もともと連れて行って貰おうと思って話を振ったのだから別にいいが、しかしまさか今日の今日、こういうことになるとは……。

「ウルズ……」
 後ろでロキが小声で呟いた。
「飲まれるなよ」

 ……ああ、なるほど。
 流石にフレイアとの付き合いが長いだけはある。フレイアの「興味」に気づいていたのは当然で、その後の行動まで予期していたのか……。



03.BAR「ブレイブハート」

 すぐにでも私を連れて行こうとしていたフレイアだったが、流石にまだ時間が早く、何よりクエストの後である。
 ロキの提言もあり、一度家に帰り、着替えてから集合しようということになった。

 先日引っ越した安宿に戻ると、まず私は裏庭の共有スペースに行った。

 この宿の良いところは、水浴びをするための井戸が独立しており、かつカーテンで仕切られているところだ。
 今までは、水を張った桶を室内に持ち込んで身体を拭くというのが当たり前だったが、この宿では水場で身体が洗える。贅沢に水を使える。

 冷たい水を浴びてスッキリとした私は部屋に戻り…………ん? 水浴びの描写? まあ、それはそんなに需要も無いと思うので省かせてもらう。

 ともかく。

 一休みした後、私はフレイアとロキと合流して、とあるバーへと向かった。
 既に暗くなり始め、仕事を終えて帰途に付く人たちに混じって、私たちは歩いた。

 そこは、集会所に近い閑静な住宅街の中にある小さな石造りの建物で、店名と酒樽や酒器の意匠を透かし彫りにした金属の看板が付けられていた。
 このあたりは町並みも建物も古いが綺麗で、私が住んでいるような地区とは空気すら違っているようにも感じられた。

「BARブレイブハート」と描かれた看板の下を通って、フレイアが私を先導するように、樫で作られた重厚な扉を開ける。

 店内は照明が抑えられて薄暗く、流れ行くはずの時間が空気になって淀んでいるような雰囲気があった。
 若い女性が楽しむ店というより、ダンディな年配の男性が隠れ家に飲みに来るような、渋い店だった。

「いらっしゃい」

 店内はよくあるカウンターバーの作りをしており、まだ時間が早いためか他に客は居らず、カウンターの中でグラスを磨いていたマスターが私たちを迎えてくれた。

 マスターは中年の男性で、声にも表情にも年輪を重ねた上での落ち着きが感じられる。
 しかし、その雰囲気に反し服の上からでも見て取れる筋肉質で、アオアシラを連想させるような巨体。
 それを白いシャツに黒いベストとパンツ、そしてエプロンという典型的なバーテンダースタイルで包み込んだ姿は、厳ついがゆえに、逆にどこか愛嬌を感じさせた。
 
 カウンターの後ろ側の棚には、様々な銘柄の酒がズラリと並んでいた。
 その中には私が書籍で見た有名ブランドのものもあれば、聞いたこともないものや、変ったデザインの酒瓶のものなどがあり、眼も楽しませてくれる。

 フレイアは常連のようで、慣れた感じでクマのようなマスターに挨拶を返した。

「こんばんわ、マスター。今日は友達を連れてきたわ」
「はは、それはありがたい。ウチは年配の男性客が多いから、フレイアさんのような子が来てくれると、華やいで良い」

 マスターの声は、低くよく通り、落ち着きが感じられた。

 フレイアは私の手を引かんばかりにして、一番奥の壁際のテーブル席に座った。
 二人がけのソファが二つ、テーブルを挟んで配置してあり、木製の衝立で隣席とは仕切ってある。

 ロキとフレイアが並んで座り、私はその正面に腰を下ろした。
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category: モンハン小説

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